多くの人が思いつきながら、有効なビジネスに落とし込めていないアイディアの一つに、本棚の共有と読書感想文共有サービスがある。
本というものほどスペースを取るが捨てにくいものはない。売ってもほとんどが二束三文にしかならない。古本屋は数あれど、そこまで高価に買い取ってくれる本屋や本自体はそんなに多くない。BOOKOFFほどの規模と情報を持っていてもそこまで高価に買い取ってはくれない。貴重な本ほどマニアックな情報になるので、相応の知識が必要になる(ある意味でその常識を覆したのがBOOKOFFだった)。
多くの人が本棚に読まないけど捨てられない本を抱えているだろう。いつか、また読むだろうと思いながら積読が溜まっていく。しかし本棚や家にはそれだけのスペースがないのがほとんどだ。自分の本を共有できる本棚があればいいと夢想する人は多いだろう。
読書家ならファーストリテイリングの柳井氏のように広大な本棚に莫大な量の本を貯めておきたいと思うのが人情である(写真が柳井氏の自宅の本棚かは不明だが)。
一方で多くの人が共有したい情報が本のオススメである。おそらくインターネットが誕生してから、まず多くの人が作ったのが読書感想文のようなブログだっただろう。YouTuberには本の要約をしている人も多い。現在人気のブログサービスのnoteにも「#読書感想文」がある。私も20冊以上の記事を書いている。
しかしこれを上手く収益化できていない人がほとんどであろう。有名人が推薦して、多く売れることがあればいい方である。私も一応noteの記事にアフィリエイトを貼っているものの、そこから購入されたことはほとんどない。読書アプリは多くあり、有名なところでブクログやビブリアなどがあるものの、それほど上手く収益化できていない印象を受ける。
読書履歴や購買履歴は出版社や本屋が喉から手が出るほど欲しい情報であろう。これほど的確にマーケティングができる情報はない。Amazonはそれをうまく活用できているが、それもネットで買った本に限られる。一方でこの情報は個人情報との関わりや、自社の本に限ると途端に厄介になる。
正直自分も、自分が読んだ本の全てを公開するつもりにはなれない。公開できる部分とできない部分は分けられる。これを上手く分別できて、蔵書リストを共有できたら、共有本棚が実現するかもしれない。
コメント