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東山動植物園から見る、動物園の新しい稼ぎ方

先日名古屋の東山動植物園に行ってきた。平日に行ったのだが、結構お客もいて、客層も学生からご老人、赤ちゃん連れまで、老楽男女様々であった。敷地面積は他の動物園に比べても広い方だと思う。動物園の感想を以下のnoteに書いた。

動物園は維持管理にお金がかかる。動物の餌だけでも毎日かなりの資金が必要だろう。それを入場料金だけで賄うのは大変だと思う。そこで動物園がもっと儲かるための方策を「勝手に」考えた。


東山動植物園の取り組み

東山動植物園は色々と面白い取り組みをすでに実施していたので、そちらをまず紹介する。

1.企業スポンサー

東山動植物園は多くの企業からスポンサーを募っているようだ。brotherは「KOALA fOREST コアラの森」を丸ごと支援しているようで、それだけに宣伝もデカデカとしている。自然保護に協力しているというアピールとしてわかりやすい。レッサーパンダは個体ずつにスポンサーを募っており、これなら少額からスポンサーになれるので、面白い制度だと思う。



2.イベントの開催

東山動植物園はさまざまなイベントを開いて集客しているようだ。今は秋のもみじ狩りや、紅葉ライトアップをしている。紅葉ライトアップはナイトズーのような効果もある。動物園のように固定費の高い施設は、なるべく開園時間を広げた方が効果は高い(その分人件費は上がるが)。


3.飲食やお土産の充実

園内では新しくて綺麗な施設で飲食物やお土産を売っている。屋台では斬新なネーミングのメニューが揃っているが、どれだけ売れているかはちょっと謎である。しかし入場料以外で稼ぐとしたら、飲食店やお土産に力を入れるのは王道である。


 

勝手に提案するビジネス案

東山動植物園を歩き回っていて、色々施策は打っているものの、基本的な収入源は入場料だけだと感じた。そこでより動物園の資産を生かして、より稼げるビジネス案を勝手に提案する。もちろん東山動植物園とはまったく無関係である。


1.カワウソやフクロウなど珍しい動物カフェ

最近は猫、犬、ウサギのような一般的な動物カフェだけでなく、カワウソやフクロウのような珍しい動物と触れ合えるカフェが増えてきている。これらは動物園にたくさんいるのだから、それを生かさない手はない。飲み物ワンオーダー必須で、カフェスペースに動物との触れ合いスペースを設ける。


もちろん不特定多数の人間と接することは、動物にとって負担になるし、来場者に危険が全くないわけではない。他のカフェでやっているから大丈夫という安易な発想は良くないが、今ある資源は最大限活用すべきだと思う。


ちなみに東山動植物園には、今もヤギや羊を触れられるふれあい広場はあるが、これだけでは収入は上がらないだろう。


2.お客の写真の投稿

可愛い動物の写真はInstagramやTwitterにおいても人気のコンテンツである。例えば和歌山県の動物園アドベンチャーワールドでは飼育員が毎日のように写真をInstagramにアップすることで集客力アップに繋げているらしい。

しかし飼育員は忙しいので、毎日写真を投稿するのは難しい。また素人がいい写真を撮影にするには練習が必要である。


一方東山動植物園を回っていると、結構カメラを持って写真を撮っている来場者は多かった。来場者からしても動物や植物はいい被写体になるだろう。これを生かして、動物園のサイトに写真をアップする仕組みを設けて、一般来場者から写真を集める。集めた写真は動物園の公式InstagramやTwitterでアップする。


写真を撮るとい作業を外注でき、良い写真素材を集めることができる。写真を集めるために、InstagramやTwitterのいいね数が多かった写真には毎月表彰してもいいだろう。数千円〜1万円くらいの報奨金を出してもいい。それでも写真撮影の手間を考えたら安いものである。


3.電動車椅子の貸し出し

動物園は広い。歩いて回るとなかなかの運動になるが、高齢者や足が不自由な人にとってはきついだろう。車椅子を無料で貸し出してはいるが、手動の車椅子では自分で動くのも、介護者が押すのも大変だろう。


それなら電動車椅子をレンタルするサービスをしたらいいと思う。電動車椅子WHILLは一台月々14800円でレンタルをしているので、レンタル1回500円で、月に30人、1日一人利用すれば元が取れる。WHILLとうまく交渉できれば、PR活動の一環としてレンタル料を安くしてもらえるか、タダにしてもらえるかもしれない。

ところで動物園って基本すごくバリアフリーがしっかりしている。車椅子の移動にこれだけ最適な環境がある施設は珍しい気がする。そんな動物園だからこそ、電動車椅子の真価が発揮できる気がした。


4.繁殖した小動物の一般販売

動物園の役割の一つに希少動物の繁殖がある。繁殖する生物にも難易度があるだろう。サイやトラのような絶滅危惧種は繁殖も難しいだろう。一方で鳥や爬虫類のような小型の動物はそれほど繁殖が難しくないかもしれない(あくまで素人考えです)。


繁殖した生物を一般向けに販売してもいいかもしれない。最近は蛇やトカゲのような爬虫類や、亀やカエルなど、さまざまな生物がペットショップで販売されている。これを動物園が販売するのである。飼育や繁殖のアドバイスするのもいいかもしれない。動物園ほどこれらの知識と経験が豊富な組織はないのだから、その知識を一般に解放する意味合いもある。


ペット用の餌を販売するのもいいかもしれない。動物園は餌を大量に仕入れるか飼育しているだろうから、その一部を販売すれば収益になるかもしれない。特に生き餌は通販では買いずらいかもしれないので、店舗で変えた方がいい。東京などの都市であれば爬虫類などの珍しいペットショップがあるだろうが、地方ではなかなかない。動物園という公共施設が餌の供給源となると良いかもしれない。

もちろん絶滅危惧種や危険な生物の販売はご法度である。ペットショップなどには資格などが必要だとも考えられる。そもそも動物園が動植物を法的に販売していいかは確認していない。また動物園側にも来場者側にも心理的ハードルが高いことは予想できる。


5.センサーで人気動物を調査

最近は小売店でカメラやセンサーを使って顧客の動線を測ることで、顧客のニーズを探す試みがされている。これは動物園において比較的簡単に人気の動物を調査するのに役立つかもしれない。来場者は人気のある動物の前に集まり、長時間その前にいるだろう。来場者の動線を測ることで動物の人気を数値化する。


数値化したデータをどのように活用するかは動物園次第である。人気のある動物をもっと注目させるように仕掛けるか、人気のない動物にも来場者を集めるように施策を打つかは、経営判断による。


できるかどうかはわからないが、赤外線センサーなどで、動物が今どこにいるかを表示できるシステムがあるといい。土の中や木の中に隠れて姿を現さない動物は多いので、今どこにいるかを来場者が見られるようにするといい。

 

動物園や水族館は公共施設の一つであり、種の保存や市民に知的好奇心を与える使命がある。したがってあまり儲けに走りすぎてはいけないことは理解している。とはいえ動物園の運営には金がかかるのも事実なのだから、




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