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【ビジネス案】町工場とクラウドファンディングのマッチング

【背景】

3Dプリンタの普及によって、個人でも自分のアイディアを具現化できるようになった。3Dプリンタは小型化、低価格化が進み、個人で所有することができるようになった。またDMM.makeのように3Dプリントを外注することもできる。

一方でMakuakeを始めとしたクラウドファンディングは一般化し、個人のアイディアが資金を集めることができるようになった。毎日のようにさまざまなプロジェクトがMakuakeに掲載されている。

しかし個人が一定規模の製品を生産するのは難しい。3Dプリンタは試作品を作るのに向いているが、大量生産するのはあまり向いていない(ただ3Dプリンタの技術も日進月歩なのと、良い3Dプリンタなら大量生産もできる)。個人でアイディアは出せても、一定の品質の製品を作ることは難しい。

 

【解決策】

日本にはたくさんの工場がある。大半は中小企業で、多くは大企業の下請けとなっている。これらの企業は実務的な設計をする能力と、生産できる設備がある。しかし外から仕事をとるだけの営業や発信能力が小さい。かつアピールの方向性として精密加工や特殊な材質を扱えるような、特殊な技術を持っていると言う。しかしほとんどの人には、その技術をどのように使えばいいかわからない。


中小企業の多くは脱下請けを望んでいても、それができる企業はそれほど多くない。自社で新商品開発をしても多くは失敗をする。自社でニーズ調査、製品開発、設計、製造、宣伝、販売を一気通貫でするのは大変である。多くの企業は設計と製造にほとんどの企業の資源を投入しているからである。


Makuakeのようなクラウドファンディングで資金調達できたプロジェクトなら、ニーズ調査、宣伝、販売は少なくとも解決できる。逆にクラウドファンディングは設計、製造の機能がない。クラウドファンディングの投稿者と中小企業をマッチングできれば、投稿者にもメリットはある。


背景で書いた通り、クラウドファンディングの投稿者の多くは製造設備を持たない人が多い(最近はメーカが新製品開発のマーケティングを兼ねてることもあるが)。そのような、ある種素人に製造の責任を負うのは大きなリスクを伴う。そこに製造のプロである企業が関わった方が成功率は高くなる。クラウドファンディング運営会社にとっても、購入型の出資をしたのに、製品がクソだったら苦情が来るだろう。


【課題】

投稿者、企業、クラウドファンディング運営会社、そして顧客の全ての面でいいと思われる案だが、当然想定される課題は多い。

  • 投稿者にとって企業を選ぶ基準が難しい。

  • BtoBや下請けしかやっていない企業からしたら投稿者の甘い考えとは相入れない部分はたくさんあるだろう。

  • 企業の参加者が多くなるにつれて競争が激化して、価格競争になる

しかし個人のアイディアと資金調達を結ぶプラットフォームができたのなら、それを企業の成長に利用しない手はない。脱下請けになるために必要なステップであるし、自社で新製品開発をする手がかりにもなる。またまだまだ日本国内には製造拠点がたくさんあるので、それを個人が活用する手段が増えればいいと思う。


何より、発明家の私がこういうプラットフォームが欲しい(本音)。



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